4月から5月にかけ、3週間ほど、久しぶりにイギリスに行って来ました。
ヒースロー空港から西へ高速バスで2時間のブリストルに住む友人宅に居候。
日本食の大好きなイギリス人家族なので、いつもスーツケース一杯に日本食の素材を詰め込んで出掛けます。
台所仕事をよくする人を「キッチンエンジェル」と呼ぶのだそうで、私はエンジェルと呼ばれ気を良くして、料理を楽しみました。
今回のイギリス行きは、羊さんに会うのが大きな目的のひとつでした。
毛刈りの時期の前に行かないと、ふさふさの羊さんに会えないので、この時期のFarm Stayをしました。ちょうど出産時期で牧場は大忙し。
羊の毛質のみならず、羊について詳しい話が聞けたことはとても貴重な経験でした。
Ferahill Farm に Farm Stay をしました。牧場主のAndy さん。
その身のこなしは常に穏やかで必要最小限の動き。まるで太極拳のような動きに、私ははっとしました。ちなみに私は、未熟ながら少々太極拳の心得が・・・。
挨拶を交わした時、土にまみれたAndyさんのその手から羊飼いとしての誇りが伝わり、とても印象的な出会いでした。
シェットランドシープの群
子供を気遣う母羊と生まれて間もない子羊
この母羊は、前日2頭の赤ちゃんを出産。しかし、1頭が出産直後に死亡。別の母羊も同じく前日に出産したのですが、育児拒否。そのままでは赤ちゃんが死んでしまいます。
そこで、Andyさんは亡くなった羊の毛皮を、お母さんに育児拒否された赤ちゃん羊に着せました。
亡くなった我子を探していた母親は、匂いで我子を認識するので、その習性を生かします。
赤ちゃん羊が無事養母のお乳を飲んでいるところです。
春は出産で大忙し。通常、羊は1頭から3頭の赤ちゃんを出産。
1頭産み終わると、他の雌羊も手伝って赤ちゃんの胎盤をなめ、赤ちゃんの体を刺激。
そうすることで、できるだけ早く環境に対応できるようにするのだそうです。
2頭目を出産している間は、他の雌羊が1頭目の世話をします。しかし、稀に実の母から赤ちゃんを奪おうとすることもあるのだとか・・・。