10月7日から10日までの4日間、東京梅が丘のHoppendakkoにて展示会をさせていただきました。Hoppendakko さんのご好意により、このような機会を与えていただいたことに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
本当に幸せで楽しい4日間でした。
認知度の低い「紡ぎ」なので、「紡ぎ」の楽しさを伝えられる展示会を心がけてみました。
ひとくちに羊と言っても、その生息環境によって、羊毛の質も異なります。
様々な原毛に触れ、その感触の違いを体感していただけるよう、作品と共に原毛もディスプレイ。
見る展示会ではなく、触る展示会となりました。
織りより、編みの作品が多かったせいでしょうか、紡ぎを身近に感じていただけたようで嬉しく思います。
原毛から紡いだ糸だけでなく、既成の糸からアートヤーンを作る過程も展示。
少しずつ残った糸から作ったツイード糸など、糸好きの方のお家に眠っていそうなテーマも取り入れてみました。
「紡ぎ屋 遊楽」の名の通り、「遊び心で楽しむ」ことを大事にしたいと考えています。
今まで、友人・知人に「紡いでいる」と言っても、「・・?・・?」という反応でしたが、この展示会を通して「紡ぎ」を楽しんでいる私を知って頂けたようで嬉しい限りです。
また、初めてお会いした多くの方々にも、「紡ぎ」に興味を持っていただけたことは、この上ない喜びであります。
不定期ではありますが、東京での「紡ぎ」の講習会ができるようこれから準備を始めたいと思います。
皆様から、沢山の励ましの言葉や元気、勇気を頂きけたことが何よりの宝物となりました。本当にありがとうございました。
散歩の時、海辺で拾った石ころに原毛を巻きつけ、フェルトワーク。
気分転換に、楽しいひと時です。
右手前は、お針刺し。原毛には脂分があるので、針が錆びにくいのです。
一番人気でした。編み方がシンプルで、伸縮性抜群でサイズを問いません。
横に広がっても、縦に引っ張ると元に戻ります。
会期中、友人宅に泊めていただいたのですが、夜は、せっせと編んでました。
アルパカは羊ではありません。ラクダ科です。
敏感肌で、ちくちくする羊毛には弱い方でも、この肌触りなら大丈夫だと思います。
濃い目のベージュ、グレー、黒ねずの3色を作ってみました。
波打った糸を紡ぎ、ドライブ編みでその表情を生かしてみました。
左は、ご亭主殿のセーター。
イギリスの友人から送られてきた原毛を紡いで作りました。
海辺の海草を食べて育った羊さんだそうです。厳しい寒さから身を守るため、外側は剛毛で中はダウン状態です。その良さを生かせるよう、脂分はできるだけそのまま生かし、防寒性を保持。ちくちく感は最小限におさえたかったので、他の品種の原毛もブレンド。ナチュラルカラーです。
「軽くて暖かい」と好評でーす!
右は、長方形2枚を合体させたベスト。
ブルーフェイスを双糸に紡ぎ、染色。編んでみました。肩剥ぎがないので、とっても着やすく、軽くて暖かです。
ベスト大好き!
一番奥は、緑綿のベスト。畑に種を蒔いて、収穫した綿を紡いだ糸で作りました。
綿の原種は茶。白は改良品種。緑は害虫に強い品種の研究中にできた突然変異だそうです。
緑は日本の気候でははじけにくく、収穫量がとても少なかったので、シルクノイルを混ぜて、やっと1着分にしました。
手前の茶色とピンクのベストは、紡いだ糸を織って布地にし、仕立てたもの。
仕立てに、糸を全く使っていないのが特徴です。
原毛には、キューティクルがあり、それを絡ませることで接合しています。